AID療法(自動インスリン注入療法)

Automated Insulin Delivery

AID療法(自動インスリン療法)とは?

AID療法(Automated Insulin Dlivery)とはCGMで測定されたグルコース値に連動し、自動で基礎インスリンを増減する注入方法です。

  • 患者さんの状態に合わせて、高/低血糖予防をサポートします。
  • リアルタイムCGMを併用したインスリンポンプを用います。

インスリンポンプ療法とは?

インスリンポンプ療法とは、携帯型インスリン注入ポンプ(スマートフォン程の小型機器)を用いて、インスリンを皮下に24時間持続的に注入する治療法です。皮下に留置された細いチューブとカニューレ(柔らかい管のようなもの)を通してインスリンを注入します。もちろん注入するインスリンの量は、ご自身で変えることが出来ます。

従来のインスリン療法で血糖コントロールが難しかったり、血糖コントロールをよりよくしたい場合、あるいは生活の自由度(QOL)を高めたい場合などに有効と考えられています。魅力的なポイントは、2~3日に1回の注射なので注射回数を減らすことが出来ることです。また食事の内容・運動をする際など、患者さんのライフスタイルに柔軟に対応出来るようになっていることです。時間帯に合わせてインスリン注入量が変わるようにプログラムする機能を使えば、例えば睡眠中に低血糖を起こしやすい人はその時間帯は注入量を減らし、早朝に高血糖になりやすい人はその時間帯の注入量を増やすなどして対応することが可能です。

リアルタイムCGMとは?

CGM(Continuous Glucose Monitoring:シージーエム:持続グルコース測定)は、お腹などに専用のセンサを装着し、「間質液中のグルコース濃度」(下図)を連続して測定します。この値は、血糖値と相関することが確認されている1ため、実際の血糖の動きに連動すると考えられています。

参考文献:Boyne MS, Silver DM, Kaplan J, et al: Timing of changes in interstitial and venous
blood glucose measured with a continuous subcutaneous glucose sensor.
Diabetes 52: 2790-2794, 2003

AHCLテクノロジーとは?

AHCL(Advanced Hybrid Closed Loop:アドバンス ハイブリッド クローズド ループ)テクノロジーは、AID療法を支える技術です。
基礎インスリンの自動調整と、補正インスリンの自動注入が可能です。
AHCLテクノロジーは、高/低血糖予防をサポートします。

※「AHCLテクノロジー」は、日本国内において7歳以上の1型糖尿病患者さんが適応です。「AHCLテクノロジー」は7歳以上が対象であることにご留意ください。
※「AHCLテクノロジー」機能を持たないインスリンポンプもありますので、主治医にご相談ください。

基礎インスリンの自動調整

CGMで測定されたグルコース値に基づいて、基礎インスリンを自動調整し、必要に応じて高/低グルコースを自動で補正します。

補正インスリンの自動注入

設定した目標範囲内にグルコース値が収まるように、補正ボーラスを自動で注入します。例えば、カーボカウントの見積りが多少ずれた時にも患者さんの状態に合わせて自動で補正します。

リアルタイムCGMを併用したインスリンポンプ療法の特徴

モニタ画面イメージ
血糖変動が一目でわかる

CGMで測定されたグルコース値がリアルタイム でインスリンポンプのモニタ画面に表示されます。 スマートフォンやスマートウォッチとの連携も可能 です。

高/低血糖の可能性をアラートでお知らせ

CGMで測定されたグルコース値が一定の範囲 を超えて上昇または低下した場合には、アラート (音やバイブ)でお知らせします。

リアルタイムCGM併用インスリンポンプの装着イメージ

HCL(Hybrid Closed Loop:ハイブリッド クローズド ループ)とは?

HCL療法は、インスリンポンプとリアルタイムCGMを併用する治療法で使用できます。
インスリンの自動調整はAHCLテクノロジーと同様ですが、HCLでは基礎インスリンの自動調整が主となります。

  • リアルタイムCGM併用インスリンポンプが、基礎インスリンを自動調整します。
  • リアルタイムCGMの測定データに基づいて、システムが時間帯ごとの基礎インスリンの量を自動調整します。
  • 食事インスリンや補正インスリンなど追加インスリンは、ボタン操作で注入します。
  • 食事前の血糖値と、食事に含まれる糖質量を入力すると、システムが目標血糖に近づけるために必要なインスリン量を計算します。

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